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心理的安全性は精神論じゃない、リーダーが作る3つの仕組み

「心理的安全性」を雰囲気論で終わらせず、発言順の固定・懸念議題化・失敗共有会という3つの仕組みでチームに実装する方法を解説します。

「うちのチームは心理的安全性が低い」と感じても、具体的に何を変えればいいか分からないリーダーは少なくありません。1on1を増やしても、雑談を増やしても、なぜか本音の議論が生まれない——そんな経験はないでしょうか。

「言っても変わらない」が学習されたチームの実態

エンジニア組織でよく起きるのは、心理的安全性を「雰囲気」や「空気」の問題として扱ってしまうことです。実際には、メンバーが発言をためらうのは性格の問題ではなく、過去に発言して損をした経験の積み重ねによるものです。仕様に疑問を呈したら「今さら言うな」と返された、設計のリスクを指摘したら場の空気が悪くなった——こうした小さな出来事が数回続くだけで、チームは「言っても変わらない」と学習してしまいます。一度学習された沈黙は、リーダーが「もっと意見を言ってほしい」と呼びかけるだけでは解けません。

沈黙が続く構造的な原因

原因は主に2つあります。1つは、発言のコストとリターンが釣り合っていないことです。反対意見を言う側にはリスクがある一方、黙っている側にはリスクがありません。もう1つは、心理的安全性を個人の心がけに頼っていることです。「話しやすい雰囲気を作ろう」という抽象的な方針は、日々の業務の忙しさの前では簡単に後回しにされます。心理的安全性は個人の努力ではなく、仕組みとして設計しなければ機能しません。

チームに組み込む3つの仕組み

私たちがチームづくりで効果を感じているのは、次の3つです。

  • 発言の順番を固定する:会議では役職の低いメンバーから発言する。上位者が先に話すと、それ以降の発言が上位者の意見への同調になりやすいためです。
  • 「懸念を1つ出す」を議題化する:意思決定の会議の最後に、全員が最低1つ懸念点を出す時間を5分固定で設けます。発言がない状態を許さない設計にすることで、沈黙をデフォルトにしない仕組みを作ります。
  • 失敗を評価とは切り離して共有する場を作る:月1回、成果ではなく「うまくいかなかったこと」だけを共有する30分のミーティングを設定します。評価と切り離すことで、失敗の共有自体を安全な行為にします。

あるチームでは、この3つを3ヶ月続けた結果、設計レビューでの反対意見の件数が月2件から月9件に増えました。反対意見が増えることは対立が増えることではなく、問題が早い段階で表面化するようになったということです。

さいごに

心理的安全性は「性格の良いチーム」を目指すものではなく、問題を早く発見できるチームを作るための仕組みです。まずは会議の最後に5分、懸念を出す時間を作ることから始めてみてはいかがでしょうか。

こうしたチームづくりに関心のある方、私たちの採用にご興味があれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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