説明会で、参加者からこんな質問を受けた。「3ヶ月後、自分は何ができるようになっていますか?」

私は、答えに少し窮した。できるようになる量は塾生によって違うし、何より「3ヶ月後」という区切り方そのものが、私たちInfinity Dojoの設計思想とずれていたからだ。今日は、その違和感の正体と、入塾後30日で塾生にやってもらう3つのことを書き残しておきたい。

「いつまでに」より「いつから」を先に決めた

一般的なプログラミングスクールは、3ヶ月や6ヶ月という期間を区切ってカリキュラムの完成度を約束する。私はその設計を、何度も検討した上で、あえて採用しなかった。

理由は単純だ。地方創生DXの現場は、教室で完結する仕事ではない。クライアントの業界、規模、緊急度、組織文化、すべて違う。事前に決めた3ヶ月で「全員が同じ場所に着く」設計は、現場とのギャップを必ず生む。

そこで私たちが決めたのは、「いつから現場に立つか」だった。Infinity Dojoでは、必ず実在の地方企業のヒアリングに同席してもらう。

一般的なスクールInfinity Dojo
教室で課題を解く期間が3〜6ヶ月実在のクライアントの現場へ
卒業要件は「修了テスト合格」卒業要件は「次回も指名されること」
講師は専任の教育者講師は現役で稼働しているエンジニア

最初の1ヶ月でやってもらう、3つのこと

必ず取り組んでもらうのは、以下の3つだ。

1. 地方企業のヒアリングを「議事録係」として体験する

最初は発言しなくていい。けれど、社長や現場担当が何に困っているか、その「困り方の解像度」を自分の手で文字に起こしてもらう。これだけで、後の技術選定の優先順位が180度変わる。「便利な機能を作る」ではなく、「目の前のあの人が今夜眠れるようにする」という発想に切り替わるからだ。

2. 現役エンジニアの稼働現場に「観察者」として入る

現場に1日同行してもらう。コードを書くより前に、エンジニアがクライアントとどう会話しているかを見る。技術より先に、姿勢が伝染する。

3. 自分の「捨てる技術リスト」を作る

未経験者ほど、「全部やりたい」という気持ちで入ってくる。でも、現場で価値を出すには、「いま自分が触れる技術」を絞らないといけない。1ヶ月目の終わりに、1on1で「次の3ヶ月で捨てる技術」を一緒に決める。

なぜ「ガッツリ教えない」を選んだか

この3つを設計するとき、20名近い若手エンジニアにヒアリングした。何度も出てきたのは、「教えてもらいすぎて、自分で判断できなくなった」という後悔だった。

地方創生DXの現場は、答えのない問いの連続だ。だから、答えを聞く前に「現場で困る経験」を渡す。困った後で、現役エンジニアが横にいる。そこでようやく、「なぜこの技術を選ぶのか」を自分の言葉で語れるようになる。

松下村塾の現代版を作ると決めたとき、一番大事にしたのは、教えることではなかった。志のある人間が、現場で自分の頭で考え抜く時間を、どれだけ確保できるかだった。

さいごに

5年後、Infinity Dojoの卒業生が、地方の中小企業のCTOやDX責任者として、地域の事業を動かしている景色を、本気で作りに行く。今日も、その一歩目を一緒に踏み出してくれる仲間を探している。

「3ヶ月後の自分」を約束する塾は、世の中にたくさんある。私たちが約束するのは、「3年後、必要とされる人間」になっているかどうか、ただそれだけだ。

あなたの2年後を、私たちと作りませんか

Infinity Dojo は、DXを担う未来の人材を育てる育成プログラムです。

松下村塾を現代に蘇らせる挑戦を、一緒に走ってくれる仲間を募集しています。

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【記事メタ情報】

  • 主読者:A(塾生候補)
  • 想定アクション:Infinity Dojo説明会への申込
  • KPI寄与:塾生候補リード獲得(A読者比率の引き上げ)
  • 次月の続編候補:Infinity Dojo vol.3「卒業生のリアル — 1期生が地方企業の現場で見つけた、自分の役割」